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呼吸に就て
こんにちは。
前回お約束した「居合初心者心得」の前に、この74年前の著書の後半、153ページからの「附録」 其一 随想録の中にある呼吸の仕方について紹介します。
八、呼吸に就て (昭和十年八月記)
ブログ筆者:1935年8月- 居合の鍛錬に於て、呼吸は最も注意肝要なり、即ち古来より所謂「三呼吸」の教へある所以にして、業と業との時間的の間の伸びたるも、又た急ぎ過ぎたるも、共に良しからず。
私見に依れば概ね先ず着座し静かに二呼吸の後、三度目の息を吸ひ終つた頃、刀を抜きかける位ひの、間、を最も適当と思考す。
- 居合の鍛錬に於て、呼吸は最も注意肝要なり、即ち古来より所謂「三呼吸」の教へある所以にして、業と業との時間的の間の伸びたるも、又た急ぎ過ぎたるも、共に良しからず。
然れども只一人稽古の時は、心境が十分整ふ迄で正座を続け、明鏡止水の心境を得るにつとむる事を肝要とす。
(而して始めと終了後は坐礼の前に、其の正坐の儘ま、眼をとじ て、現前の一切を忘れ、瞑想をなす事。=約二分間位ひ)
この稿で河野先生が書かれている呼吸が今「二呼吸一服」と云われている呼吸です。
現在、私達は稽古の際は「一呼吸一服」で呼吸をやっておりますが、稽古の前に指導者が呼吸の間を指示する事が大切ですね。
呼吸は大変難しく、自得するしかありません。
指導者は、「私はこうして自得した」と伝えられますが、その通りにやってみても中々解らないのがこの呼吸です。
しかし、河野先生も云われる通り、「呼吸は最も注意肝要なり」なのです。
吸う息でも、吐く息でも帯がピーンと張っている様にと指導されます。
ふつう云われている腹式呼吸とも違うので、当初は戸惑う訳です。
又こうも云います。
「吸う息は虚、吐く息は実」と。
居合は本当に奥が深いのです。
稽古の前後に河野先生がなされていた、瞑想、是非やってみてください。
二分は長いですよ!
次回は、お約束通り「居合初心者心得」をご紹介していきます。
2013/08/20 国際連盟ブログ より再掲
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