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「居合道の栞」より『奥義』
こんにちは。
前回に引き続き、江坂静厳先生 著・編「居合道の栞」より、『奥義(おうぎ)』をご紹介してまいります。
奥義 禅の心構えを借りて之を作る。
剣禅一如。
(一)端座の威容は、恰も龍の蟠るが如く、颯爽たる姿勢と凛々たる気魄が籠って居らねばならぬ。
(二)居合は乾坤宇宙に只一人の境地にあって、徹底自己に親しみ、敵前に自己を究明する事である。
(三)居合は他人に見せびらかすものではない。自分が自分にするものである。
敵前にしみじみと自己になりきる事である。千人の前に於て行ずるも、己独りにて行ずるも常に同じ心なること肝要。(四)修行そのものが悟りそのものである。形そのものが精神そのものである。態度そのものが道そのものである。
(五)此の身今生に度せずんば更に何れの生にむかってか此の身を度せんとの熱烈なる求道心に燃え、一分一秒を惜しみて終生全霊を打込むべし。
(六)本当に自己を掴んで充ち満ちて居る時は、心気天地の間に充満して居るから、臨機応変一を以って万に当たる事を得る。
(七)居合は一方究儘の修行である、そのものになりきる事である。
一挙手一投足の上に真実の道を体現し、一切時、一切処に於て全自己を投入してそのものになりきる修行である。
別言すれば己が生活の持場、持場に全身全霊を打込む事である。
即ち 平 常 心 是 道 也これを読めば読むほど、奥義に遠い自分がいることを認めざるを得ません。
居合に対する気持は人それぞれですが、私は少しでも奥義に近づきたいものだと思って日々稽古に臨んでいるつもりです。
「敵前にしみじみと自己になりきる事」素晴らしい言葉です。
自分が放った刀は自分が斬られる刀でもある訳です。
我々凡人は如何すれば良いのでしょうか?
2013/09/17 国際連盟ブログ より再掲
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