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身体の寸法ー3
こんにちは。
今回は立業の場合の間合いについて考えてみます。
立業の一刀一足の間合いも、彼我の距離は約5尺(1m50㎝位)であると云われております。
この距離感は、英信流の形(太刀打之位;以下「形」)の中で実感する事が出来ます。
形で向い合う彼我の距離は、9歩の間隔です。ここからお互い近づきながら業を掛け合う訳です。
1歩は、左爪先と右踵の間に自分の足が一足入る位と云われており、私の場合一足が約25㎝強ですから1歩は約50㎝、実際に普通に歩いて測ってみると55㎝弱でした。
この9歩分の距離は4m95㎝で、概ね、4m50㎝から5m位の間隔になる筈です。
ここから絶妙剣で考えます。
お互いに八双の構えから少し大きく3歩出ます。
私の場合、4.95mから一刀一足の間合いである1m50㎝を差し引くと、3m45㎝。
一人が近づいていく距離は、この距離の半分の1.725mで3歩出た訳ですから、1歩は約57cm。少し大きく出た結果が一刀一足の間合いになる様に形が組まれていることが分かります。
少し大きく3歩出た時、左足の爪先がこの間合いに在り、お互いに右足を踏みこんで打込んだ刀はお互いの面に物打ちが届いております。
踏み込む右足を大きく踏み込んでも、それほど大きく踏み込まなくてもほぼ物打ちが相手の面になっていると思います。
この距離感を実感するために組まれ、稽古する形なのに、お互いの刀が相手に届いていない形の演武を良く見掛けます。
正統正流を学ぶ私たちは心して形稽古に取り組まなければなりません。
形稽古は始めは同じパートナーと9歩の距離、一刀一足の間合いを解り合って稽古し、だんだん誰と稽古しても自然にこの距離感を掴めるようにして行く必要が あります。
居合の稽古は奥が深く興味が尽きませんが、形稽古を嫌う傾向がある事は否めません。
おざなりな形稽古をしている限り居合の上達は望めません。
良く云われる刀の舞になってしまいかねません。
心しましょう。
2014/3/19 国際連盟ブログ より再掲
World MJER Iaido Federation
© 正統正流無雙直傳英信流居合道国際連盟